蝉丸P・ケントゥリオPの「BS(坊主)武器夜話・番外編」の感想など

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4/17に蝉丸PとケントゥリオPのニコ生をやっていたのを知り、日曜日に仕事しながらタイムシフトで視聴しました。
いやぁ、生で見たかったなぁ。

お二人とも武器に造詣が深いのは言うまでもなく、とても面白く聞くことができました。
というわけで、自分の勉強中範囲である古代ギリシアに引き映して、つらつらと感想をば。


蝉丸Pが「鈍器押し」というのは以前から知っており、また金属鎧が普及した戦場で鈍器が有効だったのは私もいくらか聞きかじっていました。
まぁ、普通に考えて金属鎧に刀剣がそうやすやすと通るわけもないですからね。最近の大河ドラマだとなぜか鎧の上から敵を切り殺せたりしてますけど。


ケントゥリオPが「剣(短剣)」メインの時代もあった、という話をされていましたが、あの部分を聞いていて思ったのは「剣をメインの武器として使うことのできるローマ軍の練度の高さ」でした。
「刃渡り50cm程度の剣で首・脇腹・腿を刺す」というのは、想像以上に困難なことではないかと想像します。技術的な面もさることながら、特に心理的な面で大変だったのではないか、と。

人間というのは「死にたくない」「傷を負いたくない」という強い本能をもっています。刃渡り50cmの刃物で攻撃するためには、敵にぴったり貼り付かなければいけませんから、この点ではかなりマイナスなはずです。
そして、それにに負けず劣らず人間は「相手を殺したくない」という強い抵抗感も持っています。そして、その思いは、相手との距離が近づくほど強くなるものらしいのです。
(このあたりについては、「戦場における人殺しの心理学」というよい本があります)
ローマ軍のグラディウスというあの剣は、確かに投げ槍で混乱した相手を殺すにはいい武器なのでしょうが、ある意味人間の「本性」に反した武器といえるんじゃないかなぁ、などと思ったり。
心身ともに訓練の行き届いたローマ軍だからこそ使用できたんではなかろうか。そしてだからこそ、士気や練度の下がるローマの衰退期には使われなくなっていったんではないかな、と素人考えしたり。


古代ギリシアに関しては、ケントゥリオPが「ファランクスは前進して敵を倒すことしかできない、ある意味狂気の戦術」というようなことを言っておられました。
実際、ペロポネソス戦争でのファランクス同士の激突では、比較的弱兵が担当することが多い左翼が押し負けて勝負が決まることが多いのですが、右翼では逆に逆転していたりします。そして、そのまま勝ったつもりで逃げる敵を追撃して、かえって逃げ遅れたり。
ファランクスは方向転換がほとんどできないので、兵士は前方の状況しかわからなかったんでしょう。
(ラケダイモンはさすがにその点、ある程度の柔軟性はあったようですが)

それに比べてローマの戦術の柔軟なこと。古典期ギリシアのファランクスでは「戦いながら後退」「前後の部隊が入れ換わる」なんてとても考えられません。
古代ギリシア人は、こんな柔軟性の低い戦術で、よく騎兵や弓兵などが主体のペルシア軍を撃退できたものだと思います。
(ヘロドトスを読むと、ほとんどはペルシア側の慢心のせいだと思うのですが)


後はまぁ、お二人が古今の例をあげて戦闘のさまざまなことを語らいあうのを聞いて楽しんでいました。
お二人とも、「鎧が発達した戦場で剣はあまり使えない」ということでは共通の認識で、これに同意をするのは私も同じ。
あと、放送を聞きながら自分で思ったのは「鎧相手に刀剣を使うのはもったいないなぁ」ということでした。
実は私、大したものではないものの真剣(脇差と短刀)を持っているのですが、これで何か堅いものを切る気にはとてもなれません。刃こぼれしたり、ましてや曲がったりしたら取り返しがつかないからです。
どう考えても傷をつけられないものにわざわざ刃物で切りつけるなんて、普通に考えたらしませんよね。業物だったらなおさらのこと。
そこへ行くと、鈍器はそうそう欠けたり曲がったりする心配もありません。そりゃ鈍器を使いますわな。


ただ、今回の放送で、ちょっとだけ引っかかるところが。
ケントゥリオPが、古代ヨーロッパであまり弓が重視されなかったのを「中東等に比べて湿気の多いヨーロッパに合成弓は不向きだったから」とおっしゃっていましたが、その点は疑問です。
ギリシアなど地中海沿岸の気候は、中東ほどでないにしてもそれほど湿気は多くないし、特に戦争の時期である夏は雨が少ないのでかなり乾燥しています。(ギリシアの小さな川などは、夏にはほとんど干上がってしまうそうです)
その気候で「湿気で合成弓が使えない」ということはないんじゃないかな、と。

……なんだか、重箱の隅つつきみたいで嫌な感じですが、実は「古代ギリシアで弓があまりはやらなかった理由」をここのところずっと調べていたので、たまたま引っかかってしまいました。
自分の見解については、今度このブログで書きたいと思っています。

その後も、古代ローマの剣闘士の話、お勧めの映画や漫画の話は、知らないことばかりで興味深かったです。「300」についても語られていましたが、私もあの映画のクセルクセスはあんまりだと思います。映画の製作者はヘロドトスとか読んだんでしょうかね。
まぁ、そうは言いながら実はまだ未見なので、今度の休みにレンタルしてみようかな。

ということで、3時間半退屈せずに楽しめました。
ケントゥリオPには、また何かの機会にニコ生で語っていただきたいですね。今度は「軍事に関する土木技術と補給ついて」なんてどうでしょう。とても面白そうです。
ちと地味すぎるかもしれませんが。
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